多機能型就労支援事業所サイバーコアでは、種と苗から育てる「農業訓練」を行っています。季節の野菜を題材に、作業の段取り、道具の安全な扱い、共同作業でのコミュニケーション、日々の記録など、就労に必要な基礎スキルを実践的に学びます。
作業計画(準備→実施→振り返り)の習得
体調・天候に配慮した安全作業の実践
役割分担と報連相の定着
収穫という成功体験を通じた自己効力感の向上
育苗(写真②)
ペットボトルを再利用したポットで発芽~育苗を行い、腰水で潤いを保ちながら管理。日当たり・風通しを確認し、徒長(ひょろ長くなること)を防ぐ練習をしました。
定植と支柱立て(写真①)
プランターに用土を準備し、苗を定植。支柱を立て、結束バンドでやさしく誘引する手順を学びました。葉の状態を観察し、虫食い・日焼け・蒸れが見られる箇所は整理して、風通しを確保します。
管理作業(全体)
朝夕の水やり当番、雑草取り、ネットの設置、成長記録(身長・葉数・開花・結実のメモ)を分担。暑さ対策として、作業時間を短く区切り、こまめな休憩と給水を徹底しています。
ミニトマトをはじめ、夏野菜の苗・種を中心に栽培しています(写真③)。それぞれの生育特性に合わせて、日照・水量・誘引方法を変える“試行と工夫”も訓練のポイントです。
段取り力:前日準備(道具・水・土)の有無で作業効率が大きく変わることを体感。
観察力:葉色・葉の傷・土の乾き具合を毎回チェックし、対処を検討。
チームワーク:水やり・記録・片付けをローテーションし、互いにフォロー。
花が咲き、実が育っていく過程を観察しながら、収穫・計量・簡単なパック詰めまでを一連の作業として学びます。季節と成長に合わせた「計画→実施→振り返り」を続け、次作の改善につなげていきます。
写真①
写真②
写真③